世界知的財産指標報告書: 世界全体の特許・意匠出願件数が2024年に新記録を更新、商標は横ばい
ジュネーブ,
2025/11/12
PR/2025/943
WIPOの世界知的財産指標 (WIPI) 報告書によると、2024年、特許と意匠の出願件数は新記録を更新しましたが、商標の出願件数は横ばいでした。
チャート (インタラクティブ): Barchart
WIPIは、特許、商標、意匠などの知的財産権分野における出願活動に関する世界全体の概要を、約150の国・地域の知財庁の統計に基づき、毎年提供しています。
この報告書によると、特許出願活動は5年連続で増加し、2024年には4.9%伸び、世界全体の意匠出願件数は2.2%増でした。世界全体の商標出願件数は、2年連続で減少した後、回復の兆しを見せており、2024年はほぼ横ばいでした。
ダレン・タンWIPO事務局長は、事業や経済の成長にとって知的財産権が引き続き重要であることがこのデータからわかると述べています。
競争の激しい今日のグローバル経済では、イノベーションが成長の主要な原動力であり、画期的なテクノロジー、信頼できるブランド、人目を引くデザインの保護や促進など、多くの事業戦略の中心に知的財産があります。知財出願件数の継続的な伸びは、知財制度に対する強い信頼と、WIPOからの支援の下、イノベーションを奨励し強化する政府の取り組みを反映しています。この信頼を維持していくには、強固で効果的な知財の枠組みを確保するためのグローバルな協力の継続が必要です。
ダレン・タンWIPO事務局長
| IP Right applications | 2023 | 2024 | Growth (%), 2023-2024 |
| Patents | 3.6 million | 3.7 million | +4.9 |
| Trademarks * | 15.2 million | 15.2 million | –0.1 |
| Designs * | 1.5 million | 1.6 million | +2.2 |
注: 「*」は、国をまたがる比較を可能にするために、出願に含まれる商標区分や意匠の数を表示しています。これは、各区分/意匠ごとに個別の出願を行う必要がある国もあれば、単一の出願に複数の区分/意匠を含めることを認める国もあるためです。
特許
世界全体の特許出願活動では、2024年に過去最高の370万件の出願があり、2023年に比べ4.9%増加し、5年連続の伸びを示しました。中国、インド、韓国、日本の居住者による特許出願が大幅な伸びを示し、2024年の世界全体の出願件数の増加の主な推進力となりました。
特許出願件数が多かったのは、中国 (180万件) 、米国 (501,831件) 、日本 (419,132件) 、韓国 (295,722件) 、ドイツ (133,485件) の居住者によるものでした。
上位20の出願国のうち、2024年に2桁の伸びを示したのは、インド (+19.1%) 、フィンランド (+15.4%) 、トルコ (+14.6%) の3か国のみでした。インドは、主に居住者による出願件数の力強い伸びに牽引され、2024年に6年連続で2桁成長を記録しました。対照的に、フィンランドは、主に外国出願が好調であったため、2年連続で2桁成長を記録しました。トルコも同様に、2024年の全体的な伸びは、居住者による出願の増加によって後押しされました。
出願から公開までは遅延があるため、完全なデータが入手できる直近の年は2023年になりますが、2023年に世界全体で公開された特許出願において、コンピューター技術が最も高い頻度で登場し続けており、世界の全出願の13.2%を占めました。次いで、電気機械 (7.2%) 、計測 (6.2%) 、デジタル通信 (5.8%) 、医療技術 (4.9%) の順となりました。上位10の技術分野のうち、2013年から2023年までに2桁の伸びを示した分野は、コンピューター技術 (+10.3%) のみでした。計測 (+7.2%) とデジタル通信 (+6.6%) に関連する出願件数も、同時期に堅調な伸びを示しました。
商標
世界全体の商標出願件数は、2年連続で減少した後、回復の兆しを見せました。商標出願 [1] は合計1,520万区分に及び、過去2年間に急激に減少したのに対し、2023年からの減少はわずか0.1%でした。
中国に居住する出願人による商標出願活動が最も多く、国内出願と外国出願の区分件数の合計は、約730万件に及びました。次いで、米国 (836,457件) 、ロシア連邦 (559,436件) 、インド (532,900件) 、ブラジル (436,291件) の出願人の順となりました。上位5つの出願国のうち、ブラジル (+10.4%) 、インド (+7.4%) 、ロシア連邦 (+2.9%) で2024年に出願件数が増加しましたが、中国と米国の両国でそれぞれ1.5%減少しました。ブラジルでは、居住者による出願と外国出願の増加が伸びを牽引したのに対し、インドとロシア連邦では、全体の伸びは居住者による出願の増加のみによるものでした。
2024年には、上位20か国のうち12か国で出願件数が増加し、アルゼンチン (+19.7%) 、ブラジル (+10.4%) 、インドネシア (+8.4%) で著しく増加しました。
2024年に出願人が最も多く海外で商標保護を求めた分野は研究・技術で、世界全体の非居住者による商標出願の19.3%を占めました。次いで保健 (14.1%) 、衣類・アクセサリー (12.2%) 、レジャー・教育 (10.4%) の各分類が続きました。次いでシェアが大きかった商標の分野は農業 (10.1%) 、家庭用機器 (9.3%) 、ビジネスサービス (9.1%) でした。対照的に、外国出願の割合が小さいのは、化学製品 (3.2%) 、建設 (5.4%) 、輸送 (6.9%) でした。
意匠
2024年に世界全体の意匠出願件数 [2] は増加しており、2.2%伸びて160万件となり、上位20か国のうち7か国で2桁の伸びが示されました。2024年、出願意匠数ベースで、世界で最も活動的だったのは中国に居住する出願人で、906,849件の意匠に関して出願を行いました。次いで、ドイツ (70,212件) 、米国 (66,855件) 、イタリア (63,668件) 、韓国 (60,109件) の出願人の順となりました。これら上位5か国の合計は、2024年における世界の活動の4分の3近く (74.9%) を占めました。
上位5つの出願国のうち、2024年に出願件数が最も大きく伸びたのはドイツ (+7.9%) で、次いでイタリア (+5.2%) 、中国 (+2.7%) の順となりました。対照的に、米国 (–3.8%) と韓国 (–0.1%) は減少しました。
2024年の上位20の出願国のうち11か国で出願件数が増加し、そのうち7か国は2桁の伸びを示しました。最も大きく伸びたのは、インド (+44.9%) 、モロッコ (+20.2%) 、インドネシア (+18.9%) の出願人によるものでした。
2024年に世界全体で大きな割合を占めた分野は、家具・家庭用品 (16.7%) 、衣料品・アクセサリー (16.7%) 、工具・機械 (11.3%) 、ICT・音響映像 (9.2%) 、電気・照明 (8.9%) でした。合計すると、これら5つの分類が世界で登録された全区分の 62.8% を占めました。
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