一歩ずつ進める中小企業向け知財戦略チェックリスト

創造力を有する企業は、業務計画のみならず知的財産(知財)戦略を策定することが望まれます。ただし、知財戦略は一度策定すれば終わり、というわけではありません。企業の経営目標とともに進化するものであり、定期的な見直しが必要となります。

知財戦略とは何なのでしょう。

知財戦略とは、企業の無形資産の管理・保護を目的とする行動計画を指します。

下記の知財チェックリストは、企業の知財戦略策定・精緻化に際して検討すべき疑問点や考えうる対応策を例示したものであり、企業の商品化ライフサイクルを通じて考慮すべきものとなっています。なお、このチェックリストは様々なテクノロジー分野において、物品・サービスを問わずに適用することが可能です。

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知的財産に関して中小企業や起業家が犯す過ちトップ10

知財戦略チェックリスト

このリストは、スタートアップ企業が陥りがちな落とし穴をリストアップしたもので、その回避の一助となれば幸いです。なお、このリストは落とし穴すべてを含むものではありません。また、個別の企業にどの程度当てはまるかについては、法域や国、開発された技術やイノベーションの状態・性質、ターゲットとする市場や競争状況等によって左右される点をご了承ください。

企業はそれぞれ独自の課題に直面しており、テーラーメイドの知財戦略が必要となります。この知財チェックリストは、知財専門家からの助言を補完する用途に有用ですが、知財弁護士、特許・商標弁護士などの専門家からの有意義な助言取得の代替を意図したものではなく、また、代替ともなりません。さらに、法的助言でない点にも留意してください。

以下のチェックリストは四部に分かれており、一般的な商品化ステージに対応しています。

 
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1. コンセプト考案

アイデアを生み出し、展開させる

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2. 商品・サービス開発

経済性及び市場の分析

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3. 知財保護

アセットの保護

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4. 知財の商品化

市場参入

ステージ1:コンセプト考案プロセス

1. 商業的応用

2. 知的財産資産を確認する

3. 知的財産資産を獲得する

4. 機密情報

5. 知的財産保護の公算

6. パートナーシップ

7. 競合する企業を特定する

 
 

ステージ2:商品・サービス開発

1. 権利侵害防止調査

2. 知的財産調査

3. 第三者の権利

4. 知的財産戦略の実施

ステージ3:知的財産保護

1. 知的財産保護戦略

2. 知的財産保護の優先順位

3. 技術背景調査

4. 知的財産戦略策定

5. 所有権のモニタリング

6. 登録できない知的財産の保護

7. 知的財産に係る助言

8. 知財戦略の整合性

 

ステージ4:知的財産の商業化

1. 商業化の手段

2. 知的財産資産の評価

3. 権利侵害防止調査

4. 競合他社のモニタリング

5. ブランド化

6. 知的財産のレビュー

7. 知財監査

8. 知財政策と教育

 
以上の知財戦略チェックリストに回答すれば、社内の知的財産ポートフォリオ管理の現状が明確になり、改善すべき分野の特定が容易になることでしょう。確実を期すべく知財戦略精緻化を行う場合、WIPOの支援が必要であれば、知的財産サービスのページに詳細を記載していますのでご参照ください。