PCTニュースレター 01/2024: 実務アドバイス
注意: 以下の情報は PCT ニュースレターに当初掲載された時点では正しいものでしたが、一部の情報はすでに適用されない可能性があります。例えば、関係する PCT ニュースレターが発行されて以降、PCT 規則、実施細則、そしてPCT 様式に修正が行われた可能性があります。また、特定の手数料の変更や特定の出版物への参照は、すでに有効ではない場合があります。PCT 規則への言及がある場合は常に、実務アドバイスの掲載日に施行されている規則がその後修正されていないか慎重にご確認下さい。
WIPOアカウントを管理する際のベストプラクティス
Q: 自社では現在、セキュリティポリシーを評価し、改善点を検討しています。ePCTにおけるPCT出願のセキュリテイとアクセシビリティをどのように確保できるのかについてアドバイスをお願いします。
A: ePCTにおけるPCT出願のセキュリテイとアクセシビリティを維持することは極めて重要です。安全性と機密保持上の理由から、WIPOアカウントは個人名 (法人名ではない) のみで作成することが可能です。これにより、WIPOアカウント保有者が行うそれぞれの行為について、個人を特定することができます。以下のベストプラクティスに従ってWIPOアカウントを保護し、国際出願への継続したアクセスを確保して下さい:
1. 電子メールアドレスが機能していることを確認する
WIPOアカウントの電子メールアドレスが機能していることを定期的に確認して下さい。この電子メールアドレスは、ユーザ名とパスワードの回復、PCT出願のライフサイクルに関する重要なePCT通知の受信、ePCTの新規リリース、ePCTの特徴や機能、新しいウェビナーの配信に関する情報など、複数の目的に使用されます。各電子メールアドレスは、1つのWIPOアカウントにのみ関連付けることができる点にご注意下さい。
2. 回復用の電子メールを記録する
WIPOアカウントに登録された電子メールアドレスにアクセスできなくなった場合に備えて、回復用の電子メールを設定しておくことが重要です。措置を講じておくことにより、ユーザ名及び/又はパスワードを取り戻し、WIPOアカウントを常に管理できるようになります。回復用の電子メールの記録に関する詳細情報については、WIPO’s Learn Moreページをご覧下さい。
3. 2つの高度な認証方法を使用する
ユーザネームとパスワードに加えて、WIPOアカウントには常に少なくとも2つの認証方法を設定して下さい。これにより、1つの認証方法が利用できなくなった場合でもePCTに安全にログインすることができます。詳細についてはstrong authenticationページをご利用下さい。また、パスワードは定期的に更新し、決して他人と共有しないなど、セキュリティ対策を徹底して下さい。
4. 各出願につき2つのeOwnersを持つ
ワークベンチ内の各出願に少なくとも2つのeOwnersを割り当てることで、アクセス権管理を合理化することができます。この方法は、eOwnerの1人が退社した場合やWIPOアカウントにアクセスできなくなった場合に特に役立ち、新しいチームメンバーへのアクセス権の円滑な移行を可能にします。さらに、セキュリティを一層強化するために、定期的に誰にアクセス権を付与したのかを管理し、退社した者のアクセス権を必ず取消すようにして下さい。詳細はこちらをご確認下さい。
5. 国際出願のリストをエクセル表としてダウンロードする
ワークベンチにある全ての国際出願のリストをダウンロードし、エクセル表として保存します。この予防策により、ePCT以外でもこの重要な情報にアクセスできるようになります。アカウントへのアクセスに問題が発生した場合、国際出願へのアクセス権を再度請求する必要があるため、この情報を手元に置いておくことは大変重要です。詳細な手順についてはePCTビデオチュートリアルをご参照下さい。
これらのベストプラクティスは、WIPOアカウントを管理する上で、全般的なセキュリテイと効率化に寄与します。この情報は、以下のePCTビデオチュートリアルで説明されています。
https://multimedia.wipo.int/wipo/en/pct/epct-best-practice-wipo-account.mp4
WIPOアカウントへ変更を行う際のその他のガイダンスについては、Change WIPO Account detailsページをご参照下さい。