注意: 以下の情報は PCT ニュースレターに当初掲載された時点では正しいものでしたが、一部の情報はすでに適用されない可能性があります。例えば、関係する PCT ニュースレターが発行されて以降、PCT 規則、実施細則、そしてPCT 様式に修正が行われた可能性があります。また、特定の手数料の変更や特定の出版物への参照は、すでに有効ではない場合があります。PCT 規則への言及がある場合は常に、実務アドバイスの掲載日に施行されている規則がその後修正されていないか慎重にご確認下さい。

配列リストを含む国際出願について利用可能な選択肢

Q: 配列リストの出願に関して、2009 年 7 月 1 日に多くの変更がされたと伺いました。例えば、400 頁を超える配列リストに対する手数料の恩恵がもはやないとのことでした。約 500頁の配列リストを含む国際出願を出願する予定ですが、配列リスト部分を出願するために利用可能な選択肢を説明してください。今や、この配列リスト部分に対して用紙毎の手数料を支払わなければならないのでしょうか。

A: 国際出願がヌクレオチド及び/又はアミノ酸の配列を開示している場合には、明細書の別個の部分として配列リスト(「明細書の一部を構成する配列リスト」)を表す必要があります。この配列リストは、PCT 規則 5.2(a) 及び、PCT 実施細則附属書 C に含まれる、PCT 出願におけるヌクレオチド及びアミノ酸の配列リストの表示に関する基準、に従う必要があります。

実施細則の旧第 8 部(第 801 号から第 806 号)によって、国際出願の配列リスト部分以外は紙で出願し、配列リスト部分は物理媒体(例えば、CD)による電子形式で出願することが許容されていました(ミックスモード(mixed-mode)出願と呼ばれる)。ミックスモード出願は、紙による莫大な量の配列リストの出願が起因する問題に対する、暫定的な解決策として2001 年に導入されました。当時、紙による配列リストは、出願人にとっても官庁にとっても扱いづらく、出願人には多くの出費を要することになっていました。現在は、かなりの程度、電子形式で国際出願を出願可能となり、そのような暫定的な条項は関係がなくなってきたことから、実施細則の第8部は 2009 年 7 月 1 日に削除されました。

実施細則の第 8 部が削除された結果、配列リストの長さに拘わらず、配列リストについて、最大 400 頁分の用紙毎の手数料を支払えばよいという恩恵を出願人は受けることができなくなりました。次にご説明するように、新たに修正された実施細則は、配列リストの提出について規定していますが、一般的に、出願人、国際機関及び指定官庁にとって利益があるものとなっています。

2009 年 7 月 1 日以降の国際出願については、実施細則第 707 号(aの 2)の修正に従って、電子形式で出願された国際出願に含まれる配列リスト(受理官庁が電子形式の国際出願を受理できる場合)の場合には、国際出願手数料の計算時に配列リストの用紙は考慮する必要がなくなりました。ただし、配列リストがPCT規則 5.2(a) を満たす明細書の別個の部分として表されており、実施細則附属書Cのパラグラフ 40 に規定される配列リストの基準において特定される電子文書フォーマット(以下「テキストフォーマット」という。)で作成されていることが必要です。つまり、国際出願が電子形式で出願されており、配列リストが適切なフォーマットのテキストファイルとして提出されている場合には、配列リストに対して用紙毎の手数料を全く支払う必要はありません。適切なフォーマットとしては、例えば、専用のPatentln ソフトウェア(無料で欧州特許庁のウェブサイトからご利用いただけます。http://www.epo.org/patents/Grant-procedure/Filing-an-application/European-applications/Filing-options/PatentIn-filing-software.html 又は、米国特許商標庁(USPTO)のウェブサイトからもご利用いただけます。http://www.uspto.gov/web/offices/pac/patin/patentin.htm)からの出力が挙げられます。電子出願に対して一般的に適用される手数料の減額の恩恵も受けることができます(出願の形態によって、100 から 300 スイスフランの減額)。

更に、テキストフォーマットの配列リストを提出することで、PCT 規則 13 の 3 に基づく、国際調査(及び審査)の目的として、その配列リストを使用することが可能です。従って、この目的のために再度配列リストを提出する必要はありません。

もっと費用がかかる選択肢となってしまいますが、配列リストを提出するためには次のその他の方法があります。

(1) 電子形式の配列リストを含む電子形式の国際出願を出願する。しかし、テキストフォーマットではなく、イメージフォーマットの電子形式(例えば、テキストフォーマットを PDF フォーマットに変換したもの)。

(2) 紙形式の国際出願を出願する。この場合、配列リストも紙形式にする必要があります(例えば、PCT-SAFE ソフトウェアの PCT-EASY 機能を用いて出願する場合)。

上記二つの選択肢の場合、出願全体について、全ての用紙毎の手数料を支払うことになります。出願全体にはイメージフォーマットの配列リストの各用紙が含まれます。従って、支払うべき手数料から考えると、数頁からなる配列リストを出願に含む場合に、上記選択肢が採用される可能性があると考えられます。

更に、いかなる場合でも、調査(又は審査)目的で、国際調査機関(ISA)(及び、場合によって、国際予備審査機関(IPEA))からテキストフォーマットの配列リストを提出することが求められます。ISA 又は IPEA の求めに応じて、配列リストを遅れて提出した場合には、その機関に対して、遅延提出手数料を支払うことになります(PCT 規則 13 の 3.1(c))。

国際出願が配列リストに関するテーブルを含む場合には、そのテーブルは、出願のその他の部分と同一のフォーマットで、明細書の一部として構成されることが必要です。つまり、国際出願が紙形式で出願されるならば、テーブルも紙形式で含まれることが必要です。テーブルが提出されたフォーマットに関係なく(紙形式又は電子形式に関係なく)、そのようなテーブルを含んだ用紙は明細書の通常の用紙として計数されます(テキストフォーマットの配列リストとは異なり、そのようなテーブルは機械読込ができません。)。

受理官庁としての USPTO(RO/US)に国際出願を出願する場合に、USPTO の電子出願システムである EFS-Web を用いて、出願と共に配列リストを提出するには次の 2 つの方法があります。

(1) 国際出願の本体と共に、配列リストを直接アップロードする。この場合、できればファイルはテキストフォーマットで構成(用紙毎の手数料が不必要)。又は、PDF フォーマットで構成(用紙毎の手数料が必要)。

(2) 配列リストの容量が 100MB よりも大きい場合には、国際出願日と同日に、USPTO に対して物理媒体(CD)を別途提出する。この場合、ファイルはテキストフォーマットに限られる。

EFS-Web 経由で、配列リストに関するテーブルを含む国際出願を RO/US に出願する場合には、PDF フォーマットのみ可能で、明細書の一部としてこれらテーブルが構成される必要があります(用紙毎の手数料が必用)。

テキストフォーマットの配列リストの出願に関する改正された実施細則は、次の理由で、そのフォーマットによる提出を促すものです。テキストフォーマットは扱いづらくなく、検索可能であることから、開示の目的に加えて、調査及び審査目的で使用することが可能。また、国内段階において指定官庁によって利用することが可能であり、用紙毎の手数料が不必要なことから、出願人は出費を抑えることができる。

2009 年 7 月 1 日以降に国際出願を出願する場合には、上記変更点を考慮して更新された、2009 年 7 月版の願書様式(PCT/RO/101)を使用してください。その願書様式には最後の用紙が二種類用意されています。一方は、"CHECK LIST for PAPER filings" と題名が付いており、出願人が紙形式の国際出願を出願することを望む場合に使用します。もう一方は、"CHECK LIST for EFS-Web filings" と題名が付いており、出願人が、受理官庁としてのUSPTO に対して、EFS-Web 経由で、願書様式をオンラインで出願することを望む場合に使用します。PCT-SAFE ソフトウェアの最新版は新しい用紙毎の手数料の計算方法に対応しています。ソフトウェアは次のウェブサイトからダウンロード可能です。

http://www.wipo.int/pct-safe/en/download/

使用している PCT-SAFE の更新を直ぐにはできない場合には、文書ファイルがアップロードされた際に、配列リストに関する頁数を 0 に自分で変更することが可能です。そうすることで、正確な手数料の計算になります。しかし、配列リストが PDF フォーマットで出願されており、400 頁を超える場合に、ソフトウェアの旧版を使用していると、手数料は正しく計算されません。配列リストについては最大 400 頁までしか計数せず、この場合に、頁数を自分で修正することはできません。

配列リスト及び配列リストに関するテーブルの出願についての変更点の詳細は、パワーポイント資料「規則の修正及びその他の実務の変更 - 2009 年 7 月 1 日」をご覧ください。

http://www.wipo.int/pct/en/texts/ppt/2009practice_changes.ppt

配列リストに関する実施細則の修正文(2009 年 7 月 1 日発効)は 2009 年 5 月 14 日付け公示(PCT 公報)に掲載されています。

http://www.wipo.int/pct/en/official_notices/officialnotices.pdf

実施細則及び附属書 F(電子形式の出願及び処理のための基準)の全文は次のアドレスからご覧いただけます。

http://www.wipo.int/pct/en/texts/ai_july2009.html