注意: 以下の情報は PCT ニュースレターに当初掲載された時点では正しいものでしたが、一部の情報はすでに適用されない可能性があります。例えば、関係する PCT ニュースレターが発行されて以降、PCT 規則、実施細則、そしてPCT 様式に修正が行われた可能性があります。また、特定の手数料の変更や特定の出版物への参照は、すでに有効ではない場合があります。PCT 規則への言及がある場合は常に、実務アドバイスの掲載日に施行されている規則がその後修正されていないか慎重にご確認下さい。

PCT 関連書類の紙形式での送付および受領に対する代替手段

Q: 当方はこれまで受理官庁としての国際事務局 (RO/IB) に対する PCT 出願は、紙形式でのみ提出していました。または当方の国内受理官庁に対しては、電子メールアドレスの提供が不要な電子出願システムを利用していました。PCT 関連の通信は郵送による紙形式で受領していたため、願書様式には当方の電子メールアドレスを記載していませんでした。IB は、別途通知があるまで郵送によるすべての送達を休止する旨を公表しました。当方の進行中の出願に係る書類を、安全な方法で電子的に送付したり受領したりするためには、どのようなオプションがあるのでしょうか?

A: 現在の新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の世界的流行による IB の業務および世界各地の郵便業務への影響に伴い、現時点での郵便物の配達は保証されないため、出願人 (またはその代理人) の皆さまには PCT 関連書類の郵送は決してお勧めしません。同様に、国際事務局ならびに受理官庁としての国際事務局も郵送による PCT 関連書類の送付は行わないため、IB とは適切な電子通信手段でのみ通信するようお勧めします。

IB からの PCT に係る通知の受領を継続するには、緊急の手続きとして IB に電子メールアドレスを提供し、係属中の国際出願に関して発信される通知が発送されるようにする必要があります。電子メールアドレスのさまざまな提出方法を、以下に説明します。

ePCT を利用して IB へ書類をアップロードする

まだされていない場合には、WIPO アカウントを作成してください。作成すると WIPO の ePCT システムにログインすることができ、IB に対して電子形式で書類をアップロードできるようになります。詳細は、以下のリンクをご参照ください。

www.wipo.int/en/web/epct/learnmore?N=690 and

www.wipo.int/en/web/epct/learnmore?N=820

係属中の国際出願の一つに関する一通の書簡をアップロードし、PCT の通知を送付してもらう電子メールアドレスについて、PCT 規則 92 の2に基づいた記録を請求してください。そしてこの記録が適用される他のすべての出願の一覧表も含めてください。この場合、「複数の国際出願に係る PCT 規則 92 の2に基づく変更届」の書類タイプを選択してください。

緊急用アップロードサービスの利用

ePCT システムにログインするための WIPO アカウントをまだ作成していない場合、または早急にそうできない状況にある場合には、緊急用アップロードサービスを利用して IB に対して電子 (PDF) 形式で書類を提出することができます。以下のリンクからご利用ください。

https://pct.wipo.int/ePCTExternal/pages/UploadDocument.xhtml

ePCT の利用について上述したように、緊急用アップロードサービスを利用する場合でも同様に、係属中の国際出願の一つに関する一通の書簡をアップロードしてください。そして、その書簡にはその電子メールアドレスの記録が適用されるべき他のすべての出願の一覧表も含めてください。緊急用アップロードサービスは、書面による郵送の代替手段として実用的で電子的な方法ではありますが、万が一ePCT システムに障害が発生した場合におけるバックアップサービスを目的として導入された点にご留意ください。当サービスの利用では ePCT の機能が提供されていないため、ベストプラクティスとはいえません。

上記のいずれの方法でも IB に電子メールアドレスを知らせることが難しい場合には、緊急を要する状況を踏まえて、以下の方法でも可能です。

  • - 以下のいずれかのアドレスへの電子メールの送信。 pct.eservices@wipo.int または pct.infoline@wipo.int もしくは
  • - WIPO (PCT) "Contact Us" ページの利用。

https://www3.wipo.int/contact/en/area.jsp?area=pct

今後、新規国際出願を提出する予定のある場合には、少なくとも願書様式にあなたの電子メールアドレスを記載し、IB、受理官庁、国際調査機関および国際予備審査機関に対して、それらの機関がそう希望する場合に、その電子メールアドレスを利用してその国際出願に関して発行される通知を送信することを承認する欄 (願書様式の第 IV 欄参照)に、チェックすることを強くお勧めします1 。しかしながら、RO/IB に対して、または他の管轄する参加受理官庁2 に対して、国際出願を提出する場合のベストプラクティスは、ePCT 出願を利用して提出することです。そうすることで出願は関連官庁によって即時に受理され、郵便業務の問題による遅延が生じることはありません。出願人の国内受理官庁または広域受理官庁が ePCT 出願を受理していない場合には、出願人は、国の安全事項に従うことを条件として、PCT 締約国の居住者または国⺠のために行動する管轄受理官庁である RO/IB に出願することができます (PCT 規則 19.1(a)(iii))。ePCT 出願は、ソフトウェアのダウンロードは不要であり、IBが保管する最新データに照らしてさまざまな検証を行う機能も含んでいます。そのため国際出願または中間書類に関するアクション機能を実行する際に、エラーを回避するのに役立つでしょう。また、管轄受理官庁が認める他の電子出願方法を利用することも可能です。 ePCT 出願を利用した国際出願の提出についての詳細は、以下の ePCT ヘルプページをご参照ください。

www.wipo.int/en/web/epct/learnmore?N=169

電子メールによる書類の送付に加えて、PCT 関連書類は ePCT でもご利用可能です。それらの書類にアクセスするには、国際事務局により出願に係る電子メールアドレスが記録された後3 、高度認証を設定し、あなたの出願に対する ePCT アクセス権 (eOwnership) を請求する必要があります。

WIPO のアカウント作成や ePCT の利用開始に関するあらゆる面で支援が必要な場合には、PCT 電子サービスヘルプデスク (pct.eservices@wipo.int) までお問い合わせください。国際出願の国際公開後は、その出願に関する通知も PATENTSCOPE 上で閲覧可能になります。

可能な限り以下の行為も実行されると、ご自身の利益になるでしょう。

  • WIPO 優先権書類デジタルアクセスサービス (DAS) の利用により、優先権書類を簡単な方法で(ならびに無料で) 電子的に提出可能とする (詳細は、PCT ニュースレター2019 年 11 月号および12 月号をご参照ください)。
  • 手書きの署名ではなく電子署名を取得する (ePCT 活用の利点の一つは、外部署名機能を使用して電子的に署名を取得できることであり、これはあなたが署名を必要とする人と直接連絡を取っていない場合に非常に有用である。詳細は www.wipo.int/en/web/epct/learnmore?N=992をご参照ください)。
  • 支払いを電子的に行う (WIPO は、WIPO 当座預金口座の引落とし請求、(所定の条件下で) クレジットカード、銀行振込、または (欧州内のみ) 郵便振替のみによる、手数料の支払いを受け付けている)。

IB からの通知の受領についての詳細は、以下のリンクにて「国際事務局との間の電子的通信手段について」をご参照ください。

/pct/ja/covid_19/communication.html

また、IB は、PCT 国内官庁および広域官庁ならびに PCT に基づく国際機関は可能な限り、IB との通信に ePCT もしくは電子データ交換 (EDI) などの電子的手段を利用することを推奨している点にご留意ください。

また、PCT ニュースレター 2020 年 3 月号の「実務アドバイス」では、予期せぬ事態 (具体例として、現在の新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の世界的流行の影響) により PCT に基づく期間を徒過した場合に適用される可能性のある救済措置を取り上げました。

  1. 訳注: 受理官庁、国際調査機関および国際予備審査機関としての日本国特許庁 (RO/JP, ISA/JP, ISEA/JP) は、電子メールアドレスへの送付は行っていません。
  2. 参加官庁の一覧は、 https://pct.wipo.int/ePCTExternal/pages/EFilingServers.xhtml のリンクにてご覧ください。
  3. eOwnership の請求には大抵の場合、様式 PCT/IB/345 経由で送付される確認コードを必要とします。したがって、電子メールによる通知の送付を行うために、電子メールがすでに記録されていることが必要となります。