PCTニュースレター 03/2013: 実務アドバイス
注意: 以下の情報は PCT ニュースレターに当初掲載された時点では正しいものでしたが、一部の情報はすでに適用されない可能性があります。例えば、関係する PCT ニュースレターが発行されて以降、PCT 規則、実施細則、そしてPCT 様式に修正が行われた可能性があります。また、特定の手数料の変更や特定の出版物への参照は、すでに有効ではない場合があります。PCT 規則への言及がある場合は常に、実務アドバイスの掲載日に施行されている規則がその後修正されていないか慎重にご確認下さい。
国際出願の要約の補正について
Q: 数週間前に国際出願をしたのですが、要約に大切な情報を記載することを忘れていることに気がつきました。要約は先行技術をサーチする際に文献の選別手段として使われているので、もしこの情報が要約に記載されていなければ、私の出願が今後のサーチで見逃されてしまう危険があると思うのです。要約を補正することは可能でしょうか?もしできるのでしたら、どこにそのような補正を提出すればよいのでしょうか?また、提出に関する期限はございますか?PCT 規則 91 に基づく明白な誤記の訂正の請求を提出することによって、要約を補正することは可能でしょうか。
A: まず、PCT 規則 91 では、明細書、請求の範囲、図面若しくは願書における明白な誤記の訂正は可能ですが、要約に対する誤記の訂正はできません(同規則(g)(ii)を参照)。 しかしながら、以下に説明するように、PCT 規則 38.3 に基づいて、要約の修正案を提出することが可能です。
国際出願時の要約に満足していないのでしたら、国際調査報告(ISR)が郵送で発送された日から 1 ヶ月の期間であれば、国際調査機関(ISA)(国際事務局や受理官庁ではない)に対して、要約の修正案を提出することが可能です。出願時のものであろうと、出願人により修正された要約であろうと、ISA はその内容を確認し、要約が PCT 規則 8 の規定に従っていないと ISA が認めた場合には、ISA 自ら要約を作成します。
国際出願に要約が含まれていない場合において、受理官庁が出願人に対して要約の補充をするよう求めていない場合には、ISA自ら要約を作成することにご注意下さい(PCT規則38.2)。その後、出願人はその要約の修正及び/又は意見を述べる機会が与えられます。しかし、出願人が自発的に要約の修正を提出した場合であっても、ISA が作成した要約に対して出願人が意見を提出した場合であっても、要約の最終的な内容を決定するのは ISA です(PCT 規則38.3)。
ISA が認めた出願人による要約に対する修正や ISA 自ら行った修正は国際事務局(IB)に送付され、修正された要約が国際公開されます。もし、国際出願が既に公開されていれば、修正された要約とともに再公開されます。
要約に追記するのでしたら、合計 150 字を超えないようにご留意ください(PCT 規則 8.1(b))。また、要約では発明の属する技術分野を表示し、技術的課題、発明による技術的課題の解決方法の要点及び発明の主な用途を明瞭に理解することができるように起草し、該当する場合には、発明の特徴を最もよく表す化学式も含まなければならないことにご注意ください。要約の内容及び様式に関する要件についての詳細は、PCT 規則 8、PCT 出願人の手引きの国際段階のパラグラフ 5.164~5.174 をご参照ください。