マドリッド協定議定書の30周年のお祝い

2019/06/27

2019年627日は、商標の国際登録に関するマドリッド協定に関する協定議定書(以下「協定議定書」)の採択の30周年記念日です。

30年以上にわたり、協定議定書は着実に、そして首尾よく、マドリッド制度にさらなる柔軟性をもたらしてきました。増え続ける商標名義人および知財庁のための国際登録プロセスを大幅に改良し、新鮮な洞察と新しい技術と共に、その開発および革新を続けてきました。協定議定書により登録数は急速に増加し、1998年に20,000件まで増え、20年後の2018年には60,000件以上となり、その数は3倍になりました。

この現象がどのように発展したか

本質的に関連してはいますが、商標の国際登録に関するマドリッド協定(以下「協定」)と協定議定書は別々の条約です。両者は共に、 世界中で商標を登録および管理するための便利で費用効率の良い一元化されたプロセスを提供する、というマドリッド制度の包括的な目的を支持していますが、2つの条約には、協定議定書の30周年を顕彰し、祝うに値する重要な違いがあります。

例えば、1989年の協定議定書の採択は、それまで協定制限を理由にマドリッド同盟に参加することができなかった国または政府間組織の扉を開きました。

1988年、マドリッド同盟の加盟国は25ヶ国だけでした。今日、その数は4倍となり、マドリッド制度には104ヶ国の加盟国が参加しており、120ヶ国がその対象となっています。そして、このサクセスストーリーの一部となるために、多くの国々が加盟の準備を始めています。

協定議定書の採択から30年、マドリッド制度は以下の内容で地理的範囲を拡大してきました。:

  • アジアの加盟国28ヶ国
  • ヨーロッパの追加加盟国25ヶ国
  • アフリカの加盟国18ヶ国
  • ラテンアメリカおよびカリブ海の新加盟国4ヶ国 - アンティグア・バブーダ、コロンビア、キューバ、メキシコ
  • オセアニアの加盟国3ヶ国 - オーストラリ、ニュージーランド、サモア3
  • 北米の加盟国2ヶ国 - カナダ、アメリカ合衆国

マドリッド協定議定書およびその30年の成長については、先日出版されたマドリッド年間レビュー 2019にてご覧いただけます。

マドリッド制度加盟国の成長について

動画:国際商標システムのマドリッド協定議定書が30年目に突入 

ユーザーのニーズおよび好みに対応するための絶え間ない進化

協定議定書の加盟国が増えるにつれ、商標オーナーは標準化および合理化されたプロセスが採用された一元化されたシステムを通じて多くの恩恵を受けることになります。例えば、協定とは違い、協定議定書のもとでは、認可された商標登録だけでなく、本国または地域の知財庁によって記入された商標出願をもとに、国際登録の申請書を出願することができます。これにより、国際出願の遅延が削減され、商標オーナーはパリ条約の6ヶ月間の優先期間を利用しやすくなりました。

その一方で、協定議定書の多言語機能により、英語、フランス語またはスペイン語で出願する商標名義人にとって、システムが大幅に改善されました。協定では、選択肢にはフランス語しかありません。

また、協定議定書の変換規定により、登録後最初の5年以内に基本商標が無効となることに基づいて国際登録が取り消される場合において、商標名義人にさらなる安心感を与えます。

マドリッド制度の国際的な範囲を拡大

知財庁は、いくつかの理由から、大きな熱意を持って協定議定書を採用してきました。例えば協定議定書では、保護を取得するための決定期間を12ヶ月から18ヶ月に延長したり、協定の固定手数料に合わせるのではなく、自身の国内出願や登録費用により近づけるために個人的に手数料を設定したりすることができます。

協定議定書の採択は、マドリッド制度の発展および成功の鍵であることは疑う余地がありません。協定議定書は、新しい加盟国を誘致し、国際市場で商標の保護を希望する既存の加盟国をサポートしてきたという2つの点で、システムの国際的な発展に大きく貢献してきました。

30年が経過しても、協定議定書の成功は、強化されたサービス、マドリッド制度のより効率的な手続き、世界的に認知され、標準化された商標保護ソリューションの道を引き続き切り開いています。

WIPOの大志は、商標を国際的に管理する際の解決策として、マドリッド制度を強化することです。.

David Muls, マドリッド登録部シニアディレクター

関連リンク