PCTニュースレター 06/2009: 実務アドバイス
注意: 以下の情報は PCT ニュースレターに当初掲載された時点では正しいものでしたが、一部の情報はすでに適用されない可能性があります。例えば、関係する PCT ニュースレターが発行されて以降、PCT 規則、実施細則、そしてPCT 様式に修正が行われた可能性があります。また、特定の手数料の変更や特定の出版物への参照は、すでに有効ではない場合があります。PCT 規則への言及がある場合は常に、実務アドバイスの掲載日に施行されている規則がその後修正されていないか慎重にご確認下さい。
国際出願日を認めた後に、受理官庁によって取り下げられたとみなされた国際出願
Q: 6 週間前に受理官庁から国際出願の受理と、その出願の国際出願日が認められたことが通知されました。しかし、その後、受理官庁から PCT 規則 29.4 に基づく通知を受け取りました。その通知は、PCT 第 14 条(4) に基づき、PCT 第 11 条(1)(i) を満たさないことから国際出願を取り下げられたとみなす旨の宣言を行う意図であることを知らせるものです(つまり、出願人が PCT 締約国の国民又は居住者ではないので、国際出願を出願する資格を欠いているというものです。)。通知から 1 ヶ月以内に、出願人が出願する資格を有することを、受理官庁が認めるような抗弁ができない場合、国際出願は取り下げられたとみなされてしまいます。この点検は、受理官庁が国際出願日を認める前に、受理官庁によって行われるべきものであったのではないのでしょうか。国際出願後、かなり時間を経ってから、既に認められた国際出願日を後で奪うことはできるのでしょうか。
A: 確かに、国際出願を受理した際に、受理官庁は国際出願日を認める要件を満たしているか点検する必要があります。その要件には、出願人が、受理官庁に国際出願をする資格を、住所又は国籍上の理由により明らかに欠いていないことが含まれます(PCT 第 11 条(1)(i) 及び PCT 受理官庁ガイドライン、パラグラフ 39 及び 40)。しかし、受理の際に、この欠陥、又は、PCT 第 11 条(1) のその他の欠陥を受理官庁がまれに見逃し、誤って、その出願に国際出願日を認めることがあります。そして、その後、PCT 第 14 条(4) に基づき、受理官庁は、その出願が取り下げられたとみなす旨を宣言することができます。なお、PCT 規則 29.3に基づき、受理官庁が欠陥を見逃した場合であって、国際事務局若しくは国際調査機関が欠陥を発見し、受理官庁が PCT 第 14 条(4) に基づく認定を行うべきであると認めると、関係する事実について受理官庁の注意を喚起することになります。
受理官庁は、国際出願日から 4 ヶ月以内に、PCT 第 11 条(1)(i) から(iii) までに掲げるいずれかの要件を国際出願日において満たしていなかったことを発見することが必要です。4 ヶ月の期間の満了後は、受理官庁はこの問題を、もはや持ち出すことはできません。
国際出願が取り下げられたと見なす旨の宣言を行う前に、受理官庁は、そのような宣言を行う意図及び理由を出願人に通知します(PCT 第 14 条(1)(b) 参照)。現在の PCT 規則では、出願人は通知から 1 ヶ月以内に抗弁を提出する必要があります。なお、2009 年 7 月 1 日からは、出願人が抗弁を提出できる期間が、上記宣言を行う受理官庁の意図の通知の日から 1ヶ月だったものが、2 ヶ月へと延長されます。