注意: 以下の情報は PCT ニュースレターに当初掲載された時点では正しいものでしたが、一部の情報はすでに適用されない可能性があります。例えば、関係する PCT ニュースレターが発行されて以降、PCT 規則、実施細則、そしてPCT 様式に修正が行われた可能性があります。また、特定の手数料の変更や特定の出版物への参照は、すでに有効ではない場合があります。PCT 規則への言及がある場合は常に、実務アドバイスの掲載日に施行されている規則がその後修正されていないか慎重にご確認下さい。

国際調査機関によって発明の単一性の欠如が早期に発見された場合の追加予備審査手数料の支払い

Q: 私の代理している国際出願が単一性の要件を満たしていないと、国際調査機関(ISA)に認められました。2 つの異なる発明を含んでいるので、2 番目の発明に対する調査を行うための費用を満たすため、追加の調査手数料を支払うことを求められました。したがって、追加手数料を支払い、全ての請求の範囲を調査してもらいました。このことから考えて、国際予備審査請求書を提出する場合には、自動的に国際予備審査機関(IPEA)に追加予備審査手数料を支払う必要があるのでしょうか。

A: PCT 規則 13.1 に従って、国際出願は、一の発明又は単一の一般的発明概念を形成するように連関している一群の発明についてのみ行う必要があります(「発明の単一性の要件」)。ISA が発明の単一性の欠如を認めた場合、特に、IPEA が ISA と同じ官庁であれば、IPEA も単一性の欠如を認める可能性があります。

PCT 規則 68.2 に従って、国際予備審査の段階で、IPEA は 2 番目の発明のために追加手数料を支払うことを求める可能性がありますが(又は、請求の範囲の減縮)、特に IPEA が ISA と同じ官庁ではない場合、IPEA が単一性に関して異なる結論を出して、追加手数料を支払う必要がなくなるかもしれません。つまり、IPEA が必ずしも追加予備審査手数料の支払いを求めるわけではないことから、自動的に追加予備審査手数料を支払うことはありません。更に、自動的に当該手数料を支払う必要がない他の理由もあります。すなわち、PCT 規則68.1 に従って、例えば、出願人に求めを行う手続きと比べて、特許性に関する国際予備報告(特許協力条約第 II 章)(以下「報告」と言う)を出願全体について作成する追加の労力がない、又は、少ない場合、審査官は請求の範囲の減縮又は追加手数料の支払いを求めることなく、2 番目以降の発明を審査することができます。追加の発明について見解書を作成する作業が、調査審査官によって、ほぼ終了していること、及び、どんな場合でも、第 II 章審査官は少なくとも単一性の見解を確認するために独立形式の請求の範囲を検討すること、を考えると、審査官がそのような結論を導くことはあり得ます。また、審査官が追加手数料の支払いを求めるか否かは、国際予備審査で考慮する必要がある補正の程度及び複雑さにも依存します。審査官が追加手数料を求めることなく予備審査の手続きを進める場合、国際出願全体について報告は作成されますが、報告において、発明の単一性の要件を満たしていない旨及びその理由が明記されます。

どのような場合でも、追加手数料の支払いがないことを理由として、IPEA が出願の全ての請求の範囲について審査をしない場合には、PCT 規則 68.2 に基づいて、報告を作成する前に、請求の範囲の減縮又は追加手数料の支払いが求められます。その求めは様式PCT/IPEA/405 によって行われます。これらの二つの対応のどちらも行わなかった場合、報告は最初の発明のみが対象となります。

したがって、ご質問の場合には、国際予備審査段階でも追加手数料が求められるのかを見極めることができます。また、実務的には、時間を節約するために、国際予備審査請求書を提出するときに、IPEA 審査官に問い合わせることができます。上記したとおり、追加手数料の支払いを求められるか否かは、ISA と IPEA が同じ官庁かどうか、及び、国際予備審査請求書を提出しときに行われた補正の程度に大きく影響されます。詳細は、国際調査及び審査ガイドラインのパラグラフ 10.76

http://www.wipo.int/pct/en/texts/pdf/ispe.pdf

PCT 出願人の手引き、国際段階、パラグラフ 398

http://www.wipo.int/pct/guide/en/gdvol1/pdf/gdvol1.pdf

PCT Newsletter No. 08 及び No. 09/2008 の「実務アドバイス」をご参照ください。