2026年WIPOグローバル・アワード:知的財産を活用して事業を構築・拡大した11社を表彰

世界知的所有権機関(WIPO)は、WIPOグローバル・アワードの受賞企業11社を発表しました。本アワードは、知的財産(IP)を効果的に活用し、肺組織を再生する医薬品、エネルギー損失を低減する半導体、AIを活用した農薬散布装置、アスリートの脳の健康を守るヘルメットセンサーなど、革新的な製品の市場投入に成功した企業を表彰するものです。

WIPOグローバル・アワードは、世界の企業の90%以上、雇用の約50%を占める中小企業(SMEs)およびスタートアップの優れた取組を表彰するとともに、知的財産が人々の暮らしを向上させ、企業の成長や雇用創出を促進する力を持つことを広く発信しています。

国際的な専門家で構成される審査員は、126か国から寄せられた1,300件を超える応募の中から受賞企業を選出しました。審査では、各企業のビジネスモデル、知的財産戦略、社内における知的財産文化の醸成、そして社会課題の解決への貢献などが評価されました。

今年の受賞企業は、医療、農業、ドローン技術など、多岐にわたる分野から選ばれました(受賞企業一覧は下記をご覧ください)。

授賞式は、スイス・ジュネーブで開催されたWIPO加盟国総会期間中に行われ、WIPO事務局長ダレン・タンが受賞企業の代表者へ賞を授与しました。

「中小企業は、あらゆる国で企業の大半を占め、経済成長や雇用創出を支え、革新的なイノベーションを生み出す原動力となっています。しかし、多くの中小企業は、知的財産がビジネスツールとして持つ力を十分に認識していません。本アワードは、知的財産を取得・保護するだけでなく、事業成長のために戦略的に活用している模範的な中小企業に光を当てるものです。受賞企業が他の起業家の皆様の励みとなり、また政策立案者が知的財産をすべての中小企業の成功に欠かせないツールとするための制度や支援策を整備するきっかけとなることを期待しています。」 

WIPO事務局長 ダレン・タン

2026年受賞企業

農業・食品

中小企業部門:AgZen(米国)― AIを活用した最適な農薬散布技術

スタートアップ部門:Infira(アルゼンチン)― 一年生作物の多年生化技術

環境

中小企業部門:Botree(中国)― リチウム電池リサイクル

スタートアップ部門:FLOSFIA(日本)― 環境負荷を低減する省エネルギー半導体

ヘルス

中小企業部門:ArteryFlow(中国)― AIによる循環器疾患診断プラットフォーム

スタートアップ部門:Regend Therapeutics(中国)― 肺組織再生技術

クリエイティブ産業

中小企業部門:Jade ND(ブラジル)― 神経多様性のある子どものためのゲーム型学習プラットフォーム

スタートアップ部門:DABIDA(韓国)― 手書き文字を活用したAI学習支援システム

ICT

中小企業部門:ICTK(韓国)― ロックの要らないハードウェアセキュリティチップ

スタートアップ部門:Drovid(チリ)― 人為的な森林火災を早期検知するドローン

スポーツ特別賞

Bearmind(スイス) ― コンタクトスポーツにおける脳の健康状態を把握するヘルメットセンサー

特別賞

ベスト・ヤング・アントレプレナー賞2026--Vishnu Jayaprakash氏(AgZen、米国 CEO)

本賞は、若手起業家を仲間やメンター、ビジネス機会とつなぐ国際貿易センター(ITC)のグローバルプラットフォーム「ITC Ye! Community」の支援により授与されています。

ベスト・ウーマン・アントレプレナー賞2026--Renata Reinheimer氏(Infira、アルゼンチン CEO)

本賞は、女性起業家の事業成長と国際取引を支援する国際貿易センター(ITC)の取組「ITC SheTrades」の支援により授与されています。

WIPOグローバル・アワードについて

WIPOグローバル・アワードは、「知的財産権を通じて、世界中のイノベーションと創造性を支え、すべての人々に利益をもたらす世界を実現する」というWIPOの使命に基づき創設されました。

独立した審査員団が選考を行う本アワードは、社会の発展や人々の暮らしの向上に貢献する中小企業やスタートアップを表彰・支援するものです。受賞企業には、知的財産を活用した事業成長を支援する個別メンタリングプログラムに加え、資金調達やビジネス機会へのアクセスを後押しする支援が提供されます。

応募区分は、「スタートアップ」と「中小企業(SMEs)」の2つに分かれています。スタートアップは継続的な収益基盤をまだ確立していない企業、中小企業は少なくとも1つの市場で安定した収益基盤を有する企業を対象としています。

今年は、環境、ヘルス、ICT、農業・食品、クリエイティブ産業の5分野に加え、世界知的財産の日2026のテーマである「知財とスポーツ:Ready, Set, Innovate!」を記念して新設されたスポーツ部門を含め、126か国から1,300件を超える応募が寄せられました。

WIPOについて

世界知的所有権機関 (WIPO) は、世界中のイノベーターやクリエイターにサービスを提供し、アイデアの確実な市場投入を通じてあらゆる場所における生活の向上実現を支援する国連機関です。

WIPOは、知的財産 (IP) の国境を越えた保護と展開を目指すクリエイターやイノベーターまた起業家たちを支援するサービスを提供し、また知的財産に関する最先端の課題解決に取り組むためのフォーラムとして機能します。WIPOが発表する知的財産データと情報は世界中の意思決定者により参照されます。またそのインパクト重視のプロジェクトや技術支援を通じて、あらゆる場所のすべての人が知的財産の利益を受けられるように支援します。

詳しくはWIPO Media Relations Sectionにお問い合わせください。

  • 電話: (+41 22) 338 81 61 / 338 72 24
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WIPO日本事務所

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