2026年WIPOグローバル・アワード:ファイナリスト発表

WIPO(世界知的所有権機関)は、2026年WIPOグローバル・アワードのファイナリスト33社を発表しました。本賞は、イノベーションと創造性を強力な知的財産(IP)戦略と結び付けて事業成長を実現している中小企業(SMEs)およびスタートアップ企業を表彰するものです。

ファイナリストは、126か国から応募された1,300件の申請の中から選出されました。対象分野は、環境、保健、ICT(情報通信技術)、食料・農業、クリエイティブ産業の5つの既存部門に加え、2026年世界知的財産の日のテーマ「IP and Sports(知的財産とスポーツ)」を記念して新設されたスポーツ部門です。選考は、事業内容の優秀性、知的財産戦略の強さ、そしてより良い社会への貢献可能性に基づいて行われました。 

すべてのファイナリストは、WIPOグローバル・アワード同窓コミュニティの一員となり、多様なチャネルを通じて厳選されたエコシステム機会へのアクセスを得ます。WIPOは、投資家、アクセラレーター、サービスプロバイダーからなる審査済みネットワークとのマッチメイキングを行うほか、知的財産やビジネス戦略に関するオンライン専門家セミナーを定期開催し、年間を通じて限定的な機会やイベントへの個別紹介を提供します。 

受賞者は、クリエイティブ産業、農業バイオテクノロジー、再生可能エネルギー、ベンチャーキャピタル、金融市場などの分野で活躍する起業家、投資家、業界リーダーから構成される国際審査委員会によって選出され、7月10日(金)にジュネーブで開催されるWIPO加盟国総会期間中の授賞式において発表されます。 

受賞者には、知的財産およびビジネスに関する特別ワークショップ、6か月間の個別メンタリングプログラム、さらに194か国の代表団を前にしたジュネーブでの授賞式での表彰が授与されます。 

2026年ファイナリスト一覧

農業・食料 

中小企業

  • AgZen(米国):AI最適化による農薬散布 
  • Palmear(アラブ首長国連邦):樹木における音響害虫検知 
  • Savanna Circuit Technologies(ケニア):農家向け太陽光コールドチェーン 

スタートアップ 

  • Biome Technologies(インド):携帯型土壌健全性診断 
  • INFIRA(アルゼンチン):一年生作物の多年生化 
  • Plantvoice(イタリア):作物の健康状態を監視する植物内蔵型バイオセンサー 

クリエイティブ産業 

中小企業

  • Jade ND(ブラジル):神経多様性のある子ども向けゲーミフィケーション学習プラットフォーム 
  • Melodie Music(オーストラリア):作曲家へ50%還元するAI音楽ライセンス 
  • MONSTA Studios(マレーシア):オリジナル・スーパーヒーロー・アニメーション作品 

スタートアップ 

  • AUROARTS(インド):野生植物を保存・加工した耐久性アート作品 
  • DABIDA(韓国):手書き文字を活用したAI学習支援システム 
  • Manetho(エジプト):AIヒエログリフ翻訳・ARミュージアム 

環境 

中小企業

  • Botree(中国):リチウム電池リサイクル 
  • ROC Water Technologies(南アフリカ):鉱山排水処理 
  • SPACECOOL(日本):データセンター・建物向けゼロエネルギー冷却技術 

スタートアップ

  • FLOSFIA(日本):省エネルギー半導体チップ 
  • Phabuilder(中国):低コスト微生物由来バイオプラスチック 
  • Saltech Design Labs(インド):プラスチック廃棄物の建設資材化 

ヘルスケア

中小企業

  • ArteryFlow(中国):AI心血管診断プラットフォーム 
  • Craif(日本):尿による複数がん検出技術 
  • Raynovent(中国):薬剤耐性株にも有効な抗インフルエンザ薬 

スタートアップ 

  • PHIOGEN(米国):再発性膀胱感染症(UTI)治療 
  • Regend Therapeutics(中国):肺組織再生技術 
  • UNTECH(アルゼンチン):慢性創傷治療 

ICT

中小企業

  • ICTK(韓国):鍵不要型ハードウェアセキュリティチップ 
  • Rokid(中国):AR表示機能付きAIグラス 
  • Whale Seeker(カナダ):産業コンプライアンス向けAI海洋哺乳類検知 

スタートアップ 

  • Drovid(チリ):人為的森林火災の早期発見ドローン 
  • MIMOPT(フランス):光ネットワーク向けデジタルツイン 
  • OrionX(ボツワナ):アフリカ独自のAIインフラ 

スポーツ(特別賞) 

ファイナリスト

  • Bearmind(スイス):コンタクトスポーツにおける脳の健康を追跡するヘルメットセンサー 
  • Guardian Sports(米国):頭部衝撃を軽減するソフトシェル技術 
  • Mirai Tech(カザフスタン):動作や負傷リスクを監視する電池不要インソール 

今年のコンテストでは、応募件数が2025年比で70%増加し、新たな節目を迎えました。中国とインドが引き続き応募数上位2か国を維持し、米国が3位に上昇しました。また、ブラジル、マレーシア、タイ、アルゼンチンが2025年と比較して新たに上位10か国入りしました。応募企業の32%は女性主導企業であり、女性起業家による応募件数は前年比で倍増しました。また、若者主導企業は全応募企業の28%を占めました。


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WIPO日本事務所

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