スペインのブランド所有者に対するMadrid e-Filingサービスの提供開始

2021年3月16日

海外での商標保護を模索しているスペインの商標名義人は今後、Madrid e-Filingサービスを介してオンラインで出願できるようになります。

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(画像: WillSelarep/E+/Getty Images)

2021年315日より、スペイン特許商標庁(Spanish Patent and Trademark Office、OEPM) は同庁のウェブサイトを通じて商標出願人にMadrid e-Filingサービスへのアクセスの提供を開始します。これに伴い、ブランド所有者は国際出願をオンラインで申請できるようになります。

採用されている重要な機能にはMadrid Goods & Services Managerへのアプリ内アクセスが含まれており、これによりユーザーは自身の商品・役務一覧の分類用語を確認することができます。

スペイン知財庁によるMadrid e-Filingサービスの採用により、当該WIPOソリューションのユーザーは現時点で 13か国になりました。

(画像 879891990/GettyImages)

デジタル環境が昨今の最も困難な状況への対応に役立っている中、Madrid e-Filingサービスにより国際登録手続きの全てをオンラインで完結できるようになりました。国際出願の手続きはわかりやすく、マドリッド制度の全ユーザーが利用できます。

José Antonio Gil Celedonio, OEPM ディレクター、スペイン

スペインのブランド所有者は、今回のMadrid e-Filingへの拡張により、本国官庁との連絡機能やWIPOが発行する欠陥通報を即座に受信し、オンラインで応答する機能など、主な機能を利用できるようになります。これらの機能には全ての参加国官庁がアクセスすることができ、国際登録の処理にかかる時間を大幅に削減します。

その他の主な利点

  • 国内知財庁のデータベースが重要情報を自動入力するため、手動のデータ入力による欠陥出願を削減
  • 商品・役務一覧のMadrid Goods & Services Managerに直接アクセスし、マドリッド議定書の39締約国による用語の需要性を確認
  • 本国官庁における合理化された認証プロセス
  • WIPOと同期した出願
  • E-Filingダッシュボードにライブ表示される出願ステータス
  • 登録プロセス全体をカバーする一つのサービス

Madrid e-Filingサービスの使用方法

  1. スペイン特許商標庁のウェブサイトにログインし、「国際登録のオンライン出願」 ("Solicitud electrónica de registro internacional (Madrid e-Filing)")を選択します。
  2. 基礎商標または出願の参照番号を入力し、OEPMの記録からデータが自動入力されている欄を確認します。
  3. 保護を希望する指定締約国および商品・役務を選択します。
  4. 商標、名義人、代表者、対応言語の詳細情報を更新します。
  5. WIPOの予納口座またはクレジットカードを使用して手数料を支払います。
  6. OEPMによる認証と支払いの確認後、システムにより出願がWIPOに直接送信され、登録手続きが行われます。
  7. 必要に応じて欠陥通報に対応します。
  8. 国際登録番号を受け取ります。

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