WIPO-ASEAN IT戦略フォーラム: ASEAN知財登録簿の潜在力を引き出し地域の知財エコシステムを強化
2024年2月27日
世界知的所有権機関 (WIPO) は、タイ商務省知的財産部 (DIP) と共同で、FIT/日本知的財産グローバルファンドから資金援助を受けて、2024年1月31日から2月1日にかけてタイのバンコクにおいて戦略フォーラムを開催しました。
このフォーラムは、(i) 民間のデジタル技術産業との知識交換を通じてイノベーティブなIT戦略を探求し、ベストプラクティス、デジタルトランスフォーメーション戦略、ノウハウを明確にすること、(ii) 技術の進歩を踏まえて、人工知能や機械学習などの最先端技術の活用において先を行く知財庁の経験から学ぶこと、(iii) ASEAN知財登録簿 (IP Register) サービスを含むWIPOの新しい戦略やサポートイニシアチブについて知ることによりASEANの知財庁を強化すること、(iv) ASEAN知財登録簿を将来的にデータ駆動型イノベーションプラットフォームとして活用することなどを目的として開催されました。
本会合について
本フォーラムには、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの知財庁長官、副長官、国際協力、政策、行政、情報技術管理を担当する高官のほか、日本国特許庁 (JPO) を含む進歩的な知財庁の職員やベンダーなどから60名以上が対面式で参加し、日本国特許庁からの参加者が、審査や管理における人工知能の活用について情報を共有しました。
本フォーラムでは、ASEAN知的財産協力作業部会 (AWGIPC) との協力が促進され、克服すべき課題が特定され、さらなる議論を行うために明確な期限が設けられました。また、本フォーラムを通じて、以下の重要な提言がなされました。
- データの有効活用: 地域のイノベーション、経済成長、統合に役立つデータの価値を認め、段階的データ共有、アクセシビリティ向上、強固なデータガバナンスフレームワークにより、ユーザーを支援します。
- 要としてのコラボレーション: 明確なデータ交換ポリシーを確立し、ベストプラクティスを共有し、利益共有の仕組みを導入することにより、ASEANの知財庁間における信頼関係を構築し、協力を促進します。
- ステークホルダーの関与: 登録簿をユーザーのニーズに応えるものとするには、ワークショップ、研修、オープンなコミュニケーションを通じて多様なユーザー集団との積極的な関わりが不可欠です。
- 付加価値の実現: 貴重なデータの作成と共有を奨励することで、登録簿のサービスがさらに充実したものになり、サービスプロバイダーと提携することで、AIツールや高度なデータ分析の可能性を解き放つことができます。