WIPO事務局長、日本訪問の全日程を終了

世界知的所有権機関 (WIPO) のダレン・タン事務局長は、2026年2月3日に、4日間にわたる日本訪問の全日程を終了しました。今回の訪問では、イノベーション主導型成長と、地域レベルまで含むスタートアップ・エコシステムの強化に向けた知的財産の重要性に、焦点が当てられました。また人工知能 (AI) と知的財産 (IP) に関し、知的財産制度の対応力や、クリエイティブ産業への影響についても議論が行われました。

日本知的財産協会 (JIPA) 知財シンポジウムでの基調講演において、タン事務局長は、世界的なイノベーション大国としての日本の進化と、急速に変化する地政学的・経済情勢における無形資産の重要性の高まり、そして日本がグローバルな取組を通じて人口動態上の課題に対応し新たな機会を切り開く上で、知的財産が果たす役割について述べました。

ダレン・タンWIPO事務局長と鈴木憲和農林水産大臣 (写真: WIPO)
ダレン・タンWIPO事務局長と小野田紀美内閣府特命担当大臣 (知的財産戦略) (写真: WIPO)

東京でのその他の活動:

  • 小野田紀美内閣府特命担当大臣 (知的財産戦略) との会談では、AIと知的財産に関する政策対話を支援するWIPOの取組について説明しました。また、日本のコンテンツ産業振興と発展性についても意見交換を行いました。
  • 鈴木憲和農林水産大臣との会談では、日本のUPOVへの長年の貢献について敬意を表し、農林水産省がUPOVとの間で締結した信託基金 (ファンド) 協定について謝意を述べました。
  • 堀井巌外務副大臣との会談では、信託基金FIT/Japan IP Globalを通じた支援を含め、WIPOに対する日本の継続的な支援について謝意を述べました。FIT/Japan IP Globalは、開発途上国や後発開発途上国における知的財産制度の知識向上と知的財産能力の強化を通じて、世界全体のイノベーションと技術移転の促進を支援します。
  • 越智俊之経済産業大臣政務官との会談では、WIPOのグローバルな知的財産サービスへの日本の積極的な関わりについて話しました。
  • 河西康之特許庁長官との会談では、グローバルな知的財産サービス及びFIT/Japan IP Globalの支援に基づく活動を促進するためのWIPOと日本との協力関係強化について、意見交換を行いました。WIPO GREENによる持続可能なイノベーションのための国際協力と知的財産の役割の強化についても話し合いました。
  • 清水真人文部科学大臣政務官及び都倉俊一文化庁長官との会談では、アニメやマンガ、音楽などの主要輸出コンテンツを害する海賊行為対策の国際的な取組や、AI時代におけるクリエイター保護の重要性について、意見交換を行いました。
  • 東原敏昭発明協会 (JIII) 会長兼日立製作所代表執行役会長との会談では、日本の国際競争力強化と発明家やイノベーションエコシステムの支援に向けた知的財産の役割について、意見交換を行いました。

金沢での活動:

  • 金沢大学の和田隆志学長との会談では、知財意識と知財教育の重要性、また研究成果を市場に届けるための知的財産活用について、意見交換を行いました。
  • ビジョンインキュベイト (Vision Incubate) の松本邦夫CEO、ムービーズ (MoveEz) のエリック・ウェイ (魏嘉宏) CEO、スパインクロニクルジャパン (Spine Chronicle Japan) の米澤則隆CEOとの会談では、イノベーションを地域レベルから世界市場へとスケールアップさせる上でのベンチャー投資、起業家支援、そして知的財産活用の重要性について、意見交換を行いました。
  • 石野製作所の小田初義常務取締役との会談では、中小企業が知的財産を活用することで地域経済の成長と競争力を強化し、持続可能で市民主体のイノベーションを促進する方法について話し合いました。
WIPOのダレン・タン事務局長がJIPA知財シンポジウムで基調講演を行いました (写真: WIPO)

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WIPO Japan Office

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