WIPOの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連サービス・支援

以下のパッケージは、加盟国が新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)のパンデミックに対処すること、及び、コロナ後の経済回復への取り組みの基礎を築くことを支援するためのWIPOの一連の支援策の概要を示しています。政策・立法支援、技術支援・キャパシティビルディング、イノベーション支援・技術移転、知財紛争解決、知識資源の5つの主要分野で構成されています。

これらの片務的な支援について詳細を知りたい、又は、その支援を希望する加盟国は、 WIPOアカデミーのエグゼクティブ・ディレクターであり、WIPOのCOVID-19支援パッケージに関するフォーカルポイントであるSherif Saadallah氏に連絡してください。

COVID-19に関連するWIPO-WTO-WHOの三機関間協力についての情報をお求めの加盟国は、グローバル・チャレンジ部門のディレクターであるAmy Dietterich氏にお問合せください。

政策・立法支援

知的財産、イノベーション、創造性に関連する立法と政策アドバイス

WIPOは、知的財産法の起草や、イノベーションと創造性のエコシステムの構築に関して、加盟国に助言を提供してきた数十年の経験があります。この経験を活かして、加盟国がパンデミックに対処し、より良い状態に戻すための具体的または体系的な対策について、加盟国に助言を提供していきます。これまでの支援の例としては、国際条約に含まれる柔軟性の実施などがあります。その他の例としては、技術移転や知財ライセンシング能力の構築などがあります。

このようなアドバイザリー支援は、二国間で極秘に行われ、各加盟国の独自の状況やニーズに合わせて行われます。

技術支援・キャパシティビルディング

WIPO アカデミー

WIPO National IP Training Institutions (IPTIs) は、新型コロナウイルス感染症関連の研修・教育プログラムを拡充します。焦点となる分野は、「知財と医薬品へのアクセス」、「知財と医療イノベーション(新型コロナウイルス感染症関連の医療イノベーションを中心に)」、「新型コロナウイルス感染症に対処するためのオープンコラボレーションツールとしての知財」。 WIPOアカデミーは、イノベーションと創造性による新型コロナウイルス感染症後の経済回復に焦点を当てたトレーニングコースを提供するためにIPTIsを支援します。

WIPOの遠隔教育 と専門能力開発コースは、加盟国、コミュニティ、個人が知的財産の知識とスキルを身につけるための方法を提供しています。カスタマイズされたコースとして、国別の知財学習も提供しています。WIPOの専門能力開発コースは、イノベーションと創造性を支援するために、政府関係者の知財スキルの構築に焦点を当てています。特に関連性の高い通信教育コースは以下の通りです。

WIPO – WHO – WTO の協力関係の強化

世界知的所有権機関(WIPO)、世界保健機関(WHO)、世界貿易機関(WTO)は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックに取り組む加盟国を支援するための協力関係強化の一環として、実践的な能力開発ワークショップを共同で開催します。これは、パンデミックの進展に合わせて情報の流れを強化することと、新型コロナウイルス感染症の健康技術への公平なアクセスを通じてパンデミックに対処する加盟国の能力を強化することの2つを目的としています。 技術移転とライセンスに関する最初のワークショップは、2021年9月後半に開催される予定です。

また、この三機関間協力は、アクセス、知的財産、貿易に関する三機関の専門知識をすべて利用できるワンストップショップ(1か所で必要な全てのものが揃う場所)を提供することで、加盟国に対する三機関間の技術支援の取り組みを強化する方法についても検討しています。詳細は追ってお知らせします。

知的財産と健康/生命科学

  • 医療技術とイノベーションへのアクセス促進に関するエグゼクティブコース
  • 生命科学分野における知的財産と遺伝資源に関するエグゼクティブコース
  • L'Oréal-UNESCO for Women in Science Program参加者のための知的財産権と生命科学に関するリーダーシップ・コース

特許

  • 特許の本質を学ぶ専門コース
  • 特許情報の活用に関するeチュートリアル
  • 特許情報の検索に関する上級コース

イノベーション支援・技術移転

WIPO技術・イノベーション支援センター (TISC)

加盟国は、80カ国以上で1,200以上の技術・イノベーション支援センターを構築してきたWIPOの専門知識を活用することができます。これらのセンターでは、発展途上国のイノベーターや研究者が、研究開発や技術の文脈において知的財産をよりよく理解し、利用するのに役立つ、地域に根ざした質の高い技術情報や関連サービスへのアクセスを提供しています。 また、WIPOは、これらのTISCにおける知的財産の専門知識と能力の構築をサポートするために、WIPO遠隔教育コースを含む一連のプログラムとトレーニングリソースを提供しています。

知財紛争解決

WIPO 仲裁調停センター (WIPO AMC)

WIPO 仲裁調停センター(WIPO AMC)に提出された調停・仲裁案件の約15%がバイオサイエンス、医療機器、化学産業に関連しています。これらの紛争には、大企業だけでなく、中小企業やベンチャー企業も関与しています。WIPO AMCは、新興企業や中小企業がこのようなサービスを利用しやすいように、従業員数250人未満の企業が紛争に巻き込まれた場合、手数料を25%減額すると発表したばかりです。

さらに、AMCは、今年の最終四半期に以下の2つの新しいサービスを開始する準備をしています。

  • 個別の事情に合わせたWIPO調停合意: 契約交渉や契約履行上の紛争の解決を促進します。
  • • WIPO紛争解決委員会: 長期的なライフサイエンスの共同研究で発生する契約履行上の紛争を解決します。
ライフサイエンス分野におけるWIPO ADRの詳細情報

知識資源

新型コロナウイルス感染症政策トラッカー

WIPOは、新型コロナウイルス感染症のパンデミックに対応して各知的財産局が採用した措置を確認し、期限、法律上の対応、その他の規制措置に関する情報を提供しています。

知的財産(IP)制度の柔軟性に関するデータベース

知財制度の柔軟性に関するデータベースは、多角的な法的枠組みにおける特許関連の柔軟性と、国内および地域レベルでのその立法的実施に関するWIPOの文書から引用されたデータを含んでいます。このデータベースでは、特定の国・地域の国内知的財産法における柔軟性の実施状況を検索することができます。

Pat-INFORMED

The Patent Information Initiative for Medicines (Pat-INFORMED)は、グローバルヘルスコミュニティ、特に医薬品の調達に携わる人々に向けて、医薬品の特許情報を提供するものです。2021年6月現在、このデータベースには、236件の国際一般名称のセットと、653のパテントファミリーに属する21,029件の特許が含まれています。

特許ランドスケープレポート (PLR) と統計

特許ランドスケープレポートは、特許情報やデータを利用して、技術開発に関する洞察を集め、共有するための方法です。WIPOは、ワクチンに関するPLRを公表し、それによりWHOと現地のワクチン製造の議論をサポートし、ライセンスと公共調達の議論、抗ロトレビール薬(リトナビルとアタナザビル)に関連する医薬品特許プールの決定をサポートしてきました。 WIPOは現在、特に新型コロナウイルス感染症をターゲットにしたワクチンや治療薬に関するPLRを作成しており、今年の総会の直前に発表したいと考えています。また、WIPOでは公開されているPLRを収集し、検索可能な形でまとめています。

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WIPOの運営状況を把握できるオンラインダッシュボード

2021年9月20日更新のダウンロード

会議とウェビナー

新型コロナウイルス感染症による制限に対応するため、バーチャル会議やウェビナーの提供を増やし、世界中からのアクセスを可能にしました。

(写真: WIPO/BERROD)

WIPOのバーチャルおよびハイブリッド会議

多言語対応のクラウド型仮想会議システムにより、参加者は遠隔地からインタラクティブに公式会議に参加することができます。

WIPOウェビナー

WIPOのサービス、データベース、計画された活動に関する最新情報や研修を行う無料のウェビナーを開催しています。